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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第31章、ランドール戦争

決戦地にたどり着いたミズキはベス、クレモアに訴える。誰もが望んでいたはずの

世界はすぐ近くにあることを。クレモアは真意に打たれリレミア王国に加担するこ

とに、ベスはそれを否定、三国に攻撃を命じる。その時、一同の元にある軍勢が

現れる。それは以前協力を約束した隠された島国、メライ王国だった
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「……敵はベス王国のみ!全軍、敵はただ一つ、ベスだけだ!」


ミズキが大きく叫ぶとそれに続いて各国もまた叫びこの地は怒涛の声で

埋もれていた。影響力の高いものの叫びに応えるように、兵達も声を上げ

それを見ていたレプシスは感慨深そうに呟いた


「圧倒的戦力と兵数を誇るべス王国、各国だけでは足元にも及ばない。
 しかし現在3国、メライ王国も合わせて4国が揃った今、もしかしたら……」

「レプシス将軍、ここが踏ん張り所ですね!」


クーヘンが告げると彼は頷き


「……あぁ。そうだな」


「リレミア軍、攻撃開始!」

「アルデバラン軍、全軍攻撃開始!」

「べス兵の将を倒せばこの戦いは終わる!クレモア王国、リレミアに続け!」

「我々も遅れをとるわけにはいかない。総員、彼らを援護せよ!」


それぞれの国の上に立つ者が叫ぶと地面が震えていた声は一層大地を揺る

がす程の大声を上げた。全員が武器を構えると止まっていた全兵が一気に

動き出した。その声は遥か遠くにいた彩花の元にも振動も含め届いていた



(この声だ)


大地と空気さえも震わせる怒涛の声。それは以前ある場所で見た光景と同じ

だった。多くの意思が一つとなり、それはどんな弊害にも勝る剣と盾になる。

この感覚だと、彩花は軍勢に囲まれ身を守る防御壁の中で目を閉じた



「リレミア王宮騎士団!なんとしても王子を守り抜くぞ!」

「「はっ!!」」


両方向の軍勢が押し寄せ、ぶつかっていく中レプシスの合図でミズキと

共に王宮騎士団は駆けていく。それに続くように合流したギン、シズクや

これまでの中で仲間になった者たちも迫りくる敵をなぎ倒していく



「うおおおおおお!」


大声を上げ襲いかかってきたべス将の攻撃をミズキは剣を傾け受け流した。何

度もぶつかり合う中、傍から攻撃しようとしている兵士達レプシスは倒していく。

状況が変化して数時間が経ち、とちらも引かぬ状況と化していた




「……!」


将の元へ辿り着いたミズキはベス将、トルフェリアムと戦闘を繰り広げていた。

ミズキが攻撃を跳ね返し、攻撃態勢に入るが頑丈なる盾で攻撃は受け止められ

る。互いが攻撃を辞めることはなく、周りは将に介入出来ぬようにどちらの軍も

軍勢を攻撃し続ける。その傾向もあってか実質王族達での戦いとなっていた


「撃てーーー!」


メライ王国王の叫びによりメライ兵達は弓を構え一気に発射した。次々と

矢がべス兵に刺さるとよろめいた所でカトレアは傍にいたシュロに叫ぶ


「シュロ!私達も続くわよ!」

「はっ!」


翼をはためかせ空高く飛び立つ天馬に続き迫りくるベス兵をなぎ倒しながら

シュロはカトレアが向かう方向へ向かっていく。その先は、ミズキのいる場



「レプシス殿!」

「承知した!」


シュロは通りかかったレプシスに投げかけるとレプシスは返事を返し

馬を方向転換させ駆け出す。二人は並んで戦場の中駆け抜けていく



「はあっ!」



ただ目の前に現れる敵を倒していく。二人が辿りついた頃には、両軍とも

息を切らせ、決着がつきそうなまでに戦況は終結に近づいていた。そんな

中トルフェリアムに仕掛けたコレットの一撃で腕から盾が離れ地面に落ち

た。更に攻撃の衝撃で大きくバランスを崩し、トルフェリアムは膝をつく



「おおおおおおおっ!」

「……!」

「これで、終わりよ!」



その瞬間トルフェリアムに向かう勇ましき声にミズキとコレットは気づき

振り向く。そこには急降下しながら槍を突き立てるカトレアの姿があった。

そして間もなく、彼女の槍はトルフェリアムの鎧を貫通した



「…が…ぁ……がはっ」


ミズキ達の前で、全軍兵士達の視線を集めながらべス将はゆっくりと倒れていっ

た。その瞬間は誰もが言葉を失い、息を呑み、誰もの目に強く熱く焼き付いた



「……」



戦いに敗れ、倒れていく姿はこれまで何度も目にしてきたはず。だが誰にとっ

ても今起きた事はこれまでとは比べものにならないほど重くのしかかる。地面に

倒れ鈍い音が響く。敵味方問わず静寂に染まり、異様な空間と化した



「……」



やがて、しばらく経った後、ちらほらと状況を呑み込めた者が現れる



「勝った……のか……?」

「……我々の……勝利だッ!!」


声がパラパラと聞こえるとリレミア、アルデバラン兵の声は次第に大きく

なり、喜びと信じられないという唖然オ声が衝撃となり迫りくる。やがてこの

地はリレミア軍による喜びの叫び声で埋め尽くされていた


「や……やった……!?」


崖にいたルイスもまた兵士達の叫び声に戦況を理解すると声を漏らす。

そして、将が倒れ戦意を失った兵達を前にして、武器を下ろしたカトレア達も



「……はは」

「カトレア様?」

「まさか……私達が……あのベスに勝てる日が来るなんてね」

「……」



カトレアの呟きにミズキやコレットは振り返る


「叔父様や、これまで無念にも散って行った皆の仇が……やっと……」

「ベス王国。圧倒的力にどの国も対抗することは叶わず、随分ひどい目にあった。
 だが、将を全て失ったベスに、もはや我らに対抗する力は残っていないだろう」

「……」

「国とは、そこに君臨する者がおり、それを支え民を守る騎士あってのもの」




ギン達もまた将を討ち取ったのだと気づき見合わせ笑みをこぼす

長い歴史を越えて、長く続いた戦争は今ここに終戦しようとしていた



「……」


多くの兵が感傷に浸る中、その様子を眺めていたカンパネラは彼らとは真逆

の表情をしていた。周りと違う様子に近くにいたユグは問いかけようとしたとき



「……カンパネラ?どうし……っ!?」



その時、ユグは自らの体に異変を感じた。やがてカンパネラが振り返ると

ユグの体は白く光り輝き、ユグは苦しそうな声を上げた



「ユグ!?」

「なに、これ……?体が、熱い……」


白い光は何者も寄せ付けず、カンパネラが焦りの表情で様子を伺っていると


「……!」

「ユグ?一体何が起きて……」

「……駄目」

「え……」



『目覚めよ。古より伝わりし理よ』



「……っ!」


やがて、光は次第に淡くなり消えゆくとユグは膝をつき倒れこんだ



「ユグ!?」

「カンパネラ……」


寄り添ったカンパネラに対し、見上げた少女の目は不安の色を見せていた



「ベス兵の多くは逃げ出した。この様子を見ると、王に従える器はなかったと見える」

「この場から姿を消すくらいだしね。逃げ出したんじゃないか?」

「王でありながら、なんと情けないことよ」



レプシスに対しジュートが呆れた様子に言うとレプシスも呆れ声で告げた



「だが、これで我らも民も、恐れることはないのだな」

「ようやく終わりか、随分と長かったもんだ。そして、よくここまで生き残れたもんだ」



その横では、各国の王達が顔を合わせていた


「まずは互いの状況を治めつつ、折を見て今後について話し合いをしたい」

「私は構いません。それぞれ、失ったものも多いでしょうし」

「私も構わない。然るべき謝罪の後、我らもこれ以上の戦争は望まない」

「……」


そして、リレミア王国、アルデバラン王国、クレモア王国の長は振り返る


「そなたらは?」

「私から紹介します。彼らは、本来ランドールの各国の民です」

「なんだって?」

「ですが、ベスからの侵攻と度重なる争いを反対心から近くの無人島に移住
 した。やがて島が発展していくと共に『メライ』という王国となったそうです」

「そして私がメライ王国の王、そしてこちらが我が息子のプレッソである」



プレッソが挨拶をしている間、王は辺りを見渡し


「……これが最後であることを願うぞ」

「えぇ。二度とこの地に戦争なんて起こさせやしないわ。ですよね?お父様」



カトレアが振り返るとそこにはアルデバラン王の姿があった


「アルデバラン王……」

「うむ。リレミアは問うまでもなく、クレモア、メライも異存はないであろう?」

「無論」

「……あぁ」




「……」

「……そういえば、彩花さんは?」


ふと発せられたシズクの声にギンは辺りを見渡すが



「近くにはいないようですが……」

「みなさーん」



穏やかな呼び声が聞こえるとルイスと共に彩花の姿が現れる


「彩花さん!それにルイスさんも……」

「天候は悪いですが、今日は誰もが忘れられない記念日になりますね。やっと皆
 が望んでいた世界になるんですね。部外者の私達も感じるものがありますねー」

「……はい。私達も、想像以上でした」




ずっと願っていた穏やかな時、誰もが訪れた瞬間だと思っていた。しかし



「ミズキ王子!皆!」



叫び声と共に駆け寄ってきたカンパネラの声に一同は振り返る



「カンパネラにユグ?一体どうし……」

「大変よ!恐れていたことが……」



切羽詰まったカンパネラの言葉に誰もが首を傾げた。そんな中カトレアの

問いに答えていくと、一同は最も恐れていたことの正体に気づくことになる



「……おかしいと思わないかしら」

「おかしい?何が?」

「凶暴と恐れられたベス王が、戦いの最中どこへ消えたのかしら?」

「え……?」

「ずっと前から、恐怖に陥れ命さえも躊躇なく奪う。期さえあれば他国に攻め入
 るベス王国の王が、これだけ命を賭けた大舞台を前にして逃げ出すとは思え
 ない。ベス王国には、王や優秀な将達と、優秀な軍師がいた……そうよね?」

「あぁ」



そう頷いたのはアルデバランの王だった



「ベス王国は圧倒的な兵力と領土を誇り、兵力とは数はもちろんだが、何よりそ
 の指揮官にある。あの『七人衆』を窮地に追い込み……その中でも卑劣な罠で
 有名な『死の暴呪マンドラ』、そして、ベス内最も優れた、『剛権トルフェリアム』」

「そして……軍師テルミン。これまでベス王国が圧倒的圧力を誇ったのは、全
 て彼による策の賜物だと言われている。それで、カンパネラ殿、続きとは?」

「……」


その時、懐から熱を感じたミズキは手を伸ばし、そこにあった取り出した。

それを見た瞬間、ミズキを始め多くがその短剣に視線を向ける


「生滅竜のつるぎが……」

「!」


それは以前ミズキ達が見た、盗賊が持った時のような紫色の渦を巻いていた



「ミズキ王子、それを私に貸して」

「?は、はい」



ミズキからつるぎを受け取るとすぐに彼女は続きを話そうとした。その時


「……まさか……」


彩花の呟き声に、カンパネラは振り返り


「『生滅竜のつるぎ』が反応している。そして……王と軍師の姿が見当たらない」

「おまけに、ユグにも異変があったわ。今は治まっているけど……。そう。ベス
 王の目的は、戦争で国々を滅ぼすことじゃない。生滅竜を……甦らせること」

「「っ!?」」



一瞬のうちにこの場の空気が凍り付く中、カンパネラは告げる



「ユグとつるぎ、異変はおそらく王の儀式による影響。時間がないわ」

「な……カンパネラ、一体どうすればいいんだ?」

「生滅竜が目覚めれば、この大陸は滅ぶぞ」

「えぇ。だから、目覚めさせる前にラグラートを止めるの」



雰囲気は一変し、誰もが険しい表情をしていた中ミズキは呟いた


「止めに行こう」

「なっ、ミズキ王子?……お言葉ですが、これだけ激しい戦いの後、動かせ
 る兵はそう多くなく、勝利は極めて厳しいと思われます。それでも……?」

「レプシス、今すぐ動ける兵を把握して、確認でき次第出発する」

「……畏まりました」

「シュロ、私達も同じように確認しましょう」

「はっ」


レプシスとカトレア、シュロがこの場から離れると


「甦らせるのが目的なら、生滅竜の祠にいるばず」

「生滅竜の祠……あそこか」

「聞いたところ、一大事と見える。私達も助力しよう」


ミズキは聞こえた声に振り返る。そこに立っていたコレットは


「城に待機していた弟にも知らせを送る。上手く行けば合流できるだろう。
 ……いや、これはランドールに関した問題だ。是非とも、私を加えて欲しい」

「……コレット女王」

「ならば、我々もただ見ているだけ、とはいくまいな?プレッソ、お前はリレミア王
 子達と共に行け。王の企みが真であれば兵を備えているだろう。そちらの相手
 はこのメライ王国が請け負おう。我らが誇る、この弓で足止めしてみせよう」

「わかりました。そういう事ですので、再度よろしくお願いします」

「はい。こちらこそ」



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次回

生滅竜の復活を止めるべく一同は生滅竜の祠へ進み始めた。残された

時間は限られており、その中で対ラグラートへの軍議が開かれた。その

中でカンパネラは記述にもほとんどないもう一つの遺産の話をし……


次回 第32章、「」


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