INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第9章、模擬戦

べス兵がリレミア領内に現れた事を知り一足先に向かった王宮騎士団

を追いかけミズキたちも向かう。そこで先陣を切っていたのは団長である

レプシスだった。レプシスは他国者である三人を疑っているようで・・・
______________________________

「もふもふー」



ある日、彩花はシズクに生えている翼に向かって顔を埋めていた

布団のようで布団よりも動物の毛に近い。何重もの羽で出来た翼は

人間には再現不可能な幸運を秘めている。・・・と少女は感じている



「あの、彩花さん」



そんな中、くすぐったさに困惑しながらシズクが問いかけた


「それ、楽しいですか」

「うん。すっごくもふもふしてて温かい。寝る時とかくるまったら温かそう」

「確かに冬場は防寒効果がありますが・・・良いことばかりではありませんよ」



そう告げると顔が離れ体が離れ、少女は首を傾げ聞き返した



「そうなの?」

「猛吹雪などで凍ると飛べなくなりますし、面積が多い分寒さを感じやすいですし
 凍死の場合もある為寒さには弱いのです。服も穴をあけないといけないので」

「あ、そっか。意外と大変なんだなー」



べス王国からリレミア王国を防衛する協力をすることになった三人はしばらく

の間城に滞在することとなった。彩花は過去に経験があるが2人は慣れぬ状況

と性格もありストレスを感じるだろうという事で共にいるようにしているのだが




「「・・・・・・」」



呼び出された先にいたのはギン、そしてミズキとレプシス将軍の姿だった



「貴方方の実力を見極めたい。だから午後から行われる模擬戦に参加してほしい」

「だそうです。兵士達の片方に俺達が紛れ参加する・・・という形だそうです」

「ある程度倒せたら合格・・・でどうだろうか」



そして午後、模擬戦が行われるという場所にやってくると既に兵士達は集

まっていた。兵士から渡された赤の布はチームを判別する為のものだそうだ



「・・・あくまで模擬戦なので命の心配はないはずですが」

「けど、相手は訓練を受けた一国の兵。気を抜いたら大変なことになるよ」

「彩花さんはあまり前に出ないようにお願いします」

「うん。魔法なら、それなりに対応できるしね」



狼煙が上がり模擬戦が始まった。一斉に駆け出す兵たちは次第に相チーム

とぶつかる。相手チームも駆け出し自分たちとの距離は次第に縮まっていく




「ファイア!」



魔導書を開き詠唱するとページから炎が飛び出し一直線に飛んでいく

視界が炎に遮られると兵士は避けるように後方へ飛び腕で顔を覆った



「平面・・・ってことは変にばらけるより固まった方が・・・いいんだっけ」



それからしばらく奮闘していると、見物していたレプシスが告げた



「魔導士だったのか。魔導士としての実力は・・・それなりのようですね」

「あの二人も流石だ。僕たちにはない圧倒的なものを持っている」

「特にあの少女、摩訶不思議な魔法を使う」

「いや、彼女が使っているのは魔法じゃなくて、そういう種族らしい」




開始から一時間、模擬戦は佳境に入っていた。互いの兵が抜けていく中

三人は残っていた。そして相手には小隊長と思われる男性の姿がある

敵将を倒せば勝利。ここが勝利の分け目と言ってもいい状況となっていた



「!こっちの将が・・・!」



ギンが呟いた瞬間彩花の視線は決戦が行われている場に向けられる



「助太刀に向かいましょう。このままでは負けてしまう」

「・・・う、うん。けどこのままじゃ向かったところで残りの兵に囲まれるよ」

「ではどうするのです?」

「・・・死角から一気に仕掛けられればいいけど・・・」




それから彩花の言葉通りにギンは駆け出した



「一体何をしようと・・・?」



見学していたレプシスが告げ、ミズキやレイムも目を話さずに眺めていた



「!」



敵将や兵たちは気づく、右からギンが短剣を持って駆け出したことに。当然

ながら兵士たちは対抗しようとギンの方向を向き構えた瞬間、違和感を感じ

た。それは観覧していたレプシス達が真っ先に気づく



反対側、左から彩花が駆け出していた。そして地面に足でブレーキをか

け砂埃が舞う中足を止めると魔導書を広げ「ファイア」を何度も唱えた

炎の球が魔導書から飛び出すと地面に食い込み砂埃を上げる



「っ!!」



砂埃の間から足音が聞こえると少女は後方に下がった。その瞬間剣が

さっきまで少女がいた部分を空ぶっていた。だが避けた反動で魔導書は

少女の手から離れ地面に落ちる。今、彼女の手にはなにもない



「「!!」」



再び兵士が剣を向けて振り下ろす。その瞬間少女は腰に差さっていた

剣を引き抜いた。直後剣と剣は擦れあいギチギチと鉄の音を発していた

剣が離れ間合いを取ると少女は魔導書を拾うことはなく剣を構えた











「剣を持っていたとは・・・」

「護身用ですかね。攻撃を受け止めるのはこっちのほうが都合がいいので」



模擬戦は終わり、少女たちはミズキたちの元へやってきていた



「だが使い方がなっていない。まるで素人だ」



きついレプシスの一言に少女は「うっ」と視線を逸らした


「隙が多すぎる。仮に囲まれでもしたらあっという間に背を取られるぞ」

「レプシス。彼女は兵士ではないのだから」

「ですが、共に戦う異常生半可な強さではかえって足を引っ張るだけです」



次々と発せられるきつい一言。厳しい



「ですが、私が見たところ魔道の扱いはそれ以上に見えましたが・・・」

「・・・確かに。本来が魔導士であるというのなら、この件は目を瞑ろう」




レプシスは兵士の訓練の続きを指導するといいこの場から去っていく




「レプシス将軍でしたっけ、厳しいですね」

「けど厳しくするのは彼なりの優しさなんですよ。どうかお許しください」






数日後、城に再び報告が入った。その内容は再びべス王国の兵士がリレミア

国内にいることだった。王宮騎士団が出兵することになり唯一認められたギン

もレプシス将軍からこのことを聞き2人に告げるべく部屋を訪れた



「彩花さん!・・・彩花さん?」

「ギンですか」


そこにいたのはシズクのみで彩花の姿はなかった


「彩花さんは・・・?」

「今日は自由にしていいと言われていたので・・・彩花さんは城下町を見てくると」

「こんなときに!?」

「なにかあったんですか?」


ギンは再び兵が現れた事を告げる。戦闘になる可能性も十分に高い


「呼び戻しては間に合わない。私達で向かいましょう」

「・・・わかった」



ギン達はレプシス将軍と合流し彩花はいない事を告げた。もともと自由を言

い渡されていたのもあり将軍は『そうか』とだけ告げそれ以上追及はしない





ただ、今回は1つ大きな違いがあった。今回のべス兵の中に、べス王国の柱

とも呼べる存在・・・将軍がいることだ。城下町とは間逆の方向にべス兵はいた





「将軍、リレミア王宮騎士団が動き出しました」

「そうか、報告ご苦労」

「はっ」




そして数十分後、レプシス将軍は捉えたべス兵たちに向かって問い詰めた



「そこで何をしている」

「何をしている・・・?クク・・・レプシス将軍、王子は生きておられるとか」

「・・・・」

「我々の条件、飲んでいただけるのでしょうか?」

「あの会議の時点でお断りしたはずだが?」

「意思は変わりませんか・・・それはそれは、とても残念だ」

「べス王国にリレミア王国は渡さん」



べス王国の将軍はにやりを笑って告げた



「ならば、王子にこうお伝えいただきたい。3日後、我々べス王国は貴殿らリ
 レミア王国に攻撃を仕掛けると。まあ、すでに文書を送ってはいるがな・・・」

「!」

「せいぜい抗うがよい。弱小国のお前たちには何も出来ぬと思うがな・・・クク」



それだけを言いに来たといい、敵兵は背を向け歩き出したが、去り際

に立ち止まり振り返ると意味を含めた笑みを浮かべ将軍は言い残した




「あぁ、いつまでもそこでのんびりしていいのかな?」

「どういうことだ?」


そこに、1人の兵士が大声で叫んだ


「レプシス将軍!クレールの町に賊が現れたとの報告が!!」

「なんだと!?」

「現在クレールは攻撃を受け続けております!被害は甚大です!」


「まさか・・・べス王国の仕業か!?・・・・貴様らぁ!」

「クク・・・早く行かなくていいのか?安心したまえ。我々は3日後までは攻撃
 はしない。また、3日までに我々の条件を呑むのなら、また攻撃は阻止しよう」

「くっ・・・・!」



王宮騎士団一同は、馬の向きを変え城下町に向かって走り出した



走りながら状況を確認する

「現在、城下町東部にて賊による攻撃を受けています。その数およそ
 50!住人達は逃げていますが、大きく混乱しているそうです!」

「賊にしては多い・・・偶然とは思えん。やはり、奴らの仕業か・・・?しか
 し・・・ここからだとクレール村につくまで少なくとも1時間はかかる・・・」




想像以上に時間がかかる。その事実に驚きの声を上げたのはギンだ



「そんなにかかるんですか!?絶望的じゃないですか!」

「王子の元にも報告が入ったなら何らかの対策はしているだろうが・・・」



半刻前・・・リレミア城にいたミズキとレイムの元に兵が駆け込んでいた



「なんだって!?城下町に!?」

「王宮騎士団は現在べス兵のいる場所にいる・・・一応兵士は向かわせていますが」

「それなら・・・王子!?」

「僕も、行かなければ!」




城下町が襲われているという報告を受けてから約半刻、王宮騎士団は一

秒でも早く村に向かおうと全力で道を走っていた。そんな中ギンが告げる



「レプシス将軍、シズクを先に向かわせてもよいでしょうか?」

「何・・・?」 

「あの時も見たと思いますが化身すればシズクは空が飛べます。障害物が
 なくなるので巡回する必要もなく時間が短縮でき早くつけると思います!」

「・・・できるのか?」

「はい。兵と合流次第村人をさせればよいのですね?」

「あぁ。頼む」





レプシスの言葉に無言で頷くと少女の体が光輝く、そして鴉へと姿を変えると

空高く舞い上がり、木々の上を飛んでいきあっという間に姿が見えなくなった



「レプシスさん、俺たちもなるべく急ぎましょう」

「うむ」


数刻前、彼女はそんな事態に遭遇していた。温厚だった村は一瞬のうちに悲

劇の村となり、悲観の村と化していた。飛び交う悲鳴に泣き声、残酷な物音



「彩花さんごめんね。私が村に連れてくるから・・・」

「セルリア・・・大丈夫だよ。すぐに助けがくるはず。大丈夫」



馬小屋で隠れるように少女と彩花は身を潜めていた。その間にも何かが

壊れる物音が聞こえ荒々しい声も聞こえる。あらゆる思考が頭の中を巡

る。あの日を彷彿させるような恐怖と、別の意味で襲う恐怖




「・・・・・・」




少女は、無言で腰に刺さっていた剣に触れた




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次回

賊に襲われた村にいた彩花。元々城下町にいた彼女はある少女と出会い

この場にいた。被害が広がる中彩花は過去に経験した恐怖を重ね、微か

な戒めを胸に賊たちを退ける為飛び出すことを決め飛び出すのだった


次回 第10章、「意思と志向」


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