INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第6章、揺れる波紋

兵らしき大勢から襲撃を受け逃げることに成功するもこの地には同じ姿の

者たちが蔓延っていた。王都を目指す中比較的手薄と思われる旧道を通

る途中、リレミア軍が中央道に現れ予期せぬ幸運に見舞われるのだった
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「あ、なんか見えてきた。あれ城じゃない?」


時計塔の先、歩いていくうちに別の先端が見えそれは次第に範囲を広げた

白を基調とした建物、絵本でもよく見る形はまさしく『城』そのものに見える



「そうみたいですね」

「ということは、あと少しなんだね?」


丘から全貌がはっきりと見えやっと目的地に近づいている事を実感すると喜び

が込み上げる。丘を下り中央動を通ると一直線となる中央の道に出ると前方に

は人の大きさを軽く越える巨大な門が見えていた



「門をくぐれば中はリレミア兵によって厳重に守られています。襲撃を受ける
 心配はなくなります。皆様、ここまで何度も・・・なんとお礼を言ったらいいか」





その時、ぴたりと彩花の足が止まった。それに気づいた3人も足を止めると



「どうかしましたか?」


ギンの質問に彩花は険しい顔をしたまま辺りを横目で見まわした。その表

情はこれまでとは明らかに違い、何かを警戒しているように見え緊張が走る




「誰かが、いる」

「え?」



耳を澄ませると、微かに聞こえる足音。そして、鎧らしき金属の音。ギン達が問

いかけるより前に少女は戦闘するかのように構える。そしてそれらは姿を現した



「兵士・・・?」

「あのときと、同じ兵士・・・!?」



以前4人を襲った兵士とまったく同じ鎧の兵士が姿を現した



「その者の身柄を渡せ。そうすれば命だけは助けてやる」

「!」



驚愕するも2人もまた構えるとミズキも反抗の意を示すかのように剣を抜いた



「ここまできても追いかけてくるなんて・・・相当この者を捕らえたいようですね」

「我々は弱者を甚振る趣味はないのだ。命が惜しくばこちらへ来い」

「・・・・・・」





「なぜこの人を狙う?」

「なんだ貴様らは?」

「・・・何って言われても・・・」

「・・・なるほど、外の国の者か。悪いことは言わぬ、その者を渡してもらおうか」

「お断りします」




引けを取りながらもそう告げると男は眉を顰めた



「何故外の国の者がその者の味方をする?彼の身柄を知ってのことか?」

「さあ、教えてくれないし知らないよ」

「・・・こいつは驚いた。見も知らぬものを護っているのか」




男は冷静な口調で言う




「悪いことは言わん。その男を引き渡せば、命は助けてやる」

「命、は?」






「ということは、他の物は盗られるのかな?悪いけどそんなお金ないんだよね」

「・・・・こいつは馬鹿なのか?」




「ほらあ!変なこと言ってるから馬鹿扱いされるじゃないですか!」

「え!?私の所為!?」


「つまり、渡す気はない・・・ということか?・・・・・・ならば仕方ない」




男はため息をつくと腰に刺さっていた大剣を引き抜いた。それに続くように後に控

えていた兵士たちも次々身に着けていた武器を握り構えた。あっという間に取り囲

まれ進路も通路も絶たれていた。そんな中少女の合図で一同は駆け出した



「・・・逃がさぬ」







「あそこで戦闘するにはこっちが不利すぎる!狭い通路まで下がろう!」

「了解しました。しかし・・・相手が多すぎます。4人だけでは・・・」



門から遠ざかり比較的狭い空間で振り返ると追いかけて来た兵士達が立ち止まる



「ここまで来たらやるしかない。ギン、シズク、準備はいい?」

「!まさか、彩花さんも戦うのですか?」

「さっき4人でもきついって言ったじゃない」



腰に刺さっていた剣を引き抜くと正面に立ちふさがる兵に向かって構えた



「正直言うけど、戦力は期待しないでよ」

「・・・・・・」

「その代わり、守りなら任せて」



そう告げる言葉と重なるように遠方から矢が飛んできた。このままいけば

直撃するだろうという時、何かを唱えると青い壁が矢をすべて弾き返した




「!来ます!」



「こいつら・・・強い!」

「何者だ!?」



兵士たちが驚きの声を上げる。それもギンは1人で数人を次々と倒していくから

だ。あっという間に兵士たちが倒れていく。その時、微かに男は笑みを浮かべた



ギンとシズクが戦っている後方2人の背後に影が迫ると頭上に雷が落ちた



「彩花さん!?ミズキさん!?」


シズクの声にギンは振り返るが声は返ってこず眩さに状況がわからない。砂煙

が収まりその姿を見て兵士たちは驚きの声を上げる。少女の周りを青い膜が張

って傷一つうけていないからだ。その中にいたミズキも無傷のままで驚く


「今のは・・・!?」




ふと隣を見ると焦りや緊迫の汗を浮かばせながらも真剣な表情をした姿



(この人・・・)



そのまま懐から魔導書を取り出すとページが開かれそれは光を帯びた



「ウィンド!」

「くっ・・・魔導士か!」



距離を保ちつつ兵たちは2人を取り囲むように武器を構えていた



「彩花さん、ミズキさん!」

「・・・・・・」



その時ミズキは相対している少女の身体が小刻みに震えていることに気

づく。しかし少女は対抗する眼差しを向けたまま顔を上げると魔法を唱える

戦闘する事小一時間、大将を叩くと兵士たちと共に男たちは去って行った



「大丈夫ですか?」

「ふふ・・・だいじょう・・・・ぶ」

「あぁっ!」



息を吐き、再び歩き出そうとしたその時背後から声がした。「え?」と短く発す

ると振り返る。その先には数人の兵士らしき姿があり数秒後彼女達は気づく




「また!?」

「いやでも彩花さん・・・この人たち・・・さっきの人たちと鎧の柄が違いますよ」


ギンは数人の兵士たちの姿を見て言う。かつて襲ってきた兵士が身に着けて

いた、統一されたものとは違うが彼らもまた統一されたものを身に着けていた




「今すぐレプシス将軍に報せを!!」

「はっ!」



彼らもまたミズキの姿を見ると表情を一変させ叫んでいた。そのうち数人の

兵士達がどこかへ走り去っていく姿を見て3人は『よくない予感』がしていた

そんな走り去っていく中、残っていた兵士たちは槍を構えて冷たく言い放った



「貴様ら、その人を放してもらおうか」



「なんか言ってる事前にも聞いたことあるんだけど!?」

「それに、凶器を向けるという事は私達に敵意を向けています」

「人質などという卑劣な行為・・・奴らを一歩も王都に近づけさせるな!」



「あと少し・・・あと一歩だったと言うのに・・・」

「実際には一歩では入れないけ」

「今はそう言うのいらないです」



反射的にツッコミを入れるものの気づいた時には兵士の数は何十倍にも増えて

おり行く手を遮るかのように4人に向けて武器を向けていた。そんな様子を見て



「皆さん、まだ行けますか?」

「これだけ囲まれては引き返すことなどできませんよ。・・・とはいえ、突破す
 るのも難しそうですが。数では圧倒的に不利です。激戦を覚悟してください」

「激戦というより・・・死線ですね」

「ちょっ」



シズクの言葉にギョッとするが周りの兵士たちの数を見て言葉は止まる。この

人数差で勝つ方法があるだろうか。常識で考えれば勝率は分かり切っている

今置かれている状況に、表情に余裕がなくなっていくと額に汗が流れた



(殺される)



「・・・・・・っ」




次第に状況が把握できると少女は僅かに震えた。金縛りに合うかのように




「道を開きますのでその隙にお二人は逃げて」

「いや、彼らは敵じゃない」

「・・・え?」


剣を鞘に納め告げる言葉にギンは呆気に取られた言葉を発す。次の瞬間

3人の横をすり抜けミズキは兵士達の前に歩み寄り、一同はギョッとする


「ミ、ミズキさん!?」

「ミズキ!?」



ギンと彩花が名を呼ぶと青年は兵士たちの前で止まり、叫んだ


「違うんだ!この人たちは敵じゃない!」

「・・・・は?」




兵士は顔を見合わせる。ギンも状況が理解できないように止まっていた




「・・・武器を下ろしてくれ。この人たちは、敵じゃない」

「・・・・・・・・」



ミズキの言葉に兵士たちはゆっくりと武器を握っていた腕を下ろした。なにが何

か分からぬままギンが振り返るが彩花も状況は理解できず、しかし彩花の視線

を察すると構えを解き、短剣を下ろした。互いに状況が理解できていないようだ



「行きましょう」

「え?あ・・・え?」


振り返り告げる青年の姿に3人は唖然としていた。彼だけがこの状況の意味が

分かっているような表情をしていたのだ。門へ歩き出す中3人は後をついて行く




城下町、というのはどこも似たような雰囲気なのだろうか。その風景は前にも見た

ことあるような賑やかな場所だった。小さな子どもから女の人まで色んな人がいる

笑う声、走る音、色んな音が聞こえてくる。それはまるで絵画のような風景だ




「・・・・・・?」



そして、訳が分からないまま歩くと、建物の前にやってきた。石が繋がれて空

へ向かうたび細くなり、外見からそれはまるで『城』だった。彼は門へ向かう





(城に門番がいない?)



普通、というか今まで見てきた城はほとんどが門のところに2人くらい

兵士が立っていた。しかしここにはその兵士はいない。それも場所や国

や城によって違うのだろうか。どうしても厳重なイメージがある




「・・・え?」



次の瞬間、三人は唖然とした。ぼんやり城を眺めていると、ミズキは

門をくぐり城の敷地内へと入っていったのだ。見間違いなどではなく



『・・・・・・』



戸惑いながらも、三人は門をくぐり城内へと足を踏みいれるのだった




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次回

連れられるままやってきた城内。そんな中彼の元に一人の男性が駆け寄る

それから3人は彼の正体、そして追われていた理由を知るのだった。事情

を聞いた一同に対し彼らは元の場所へ送ると申し出るが・・・


次回 第7章、「青年の正体」

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